【アートマーケット】NFTとは?基礎から市場規模・現在の状況までを簡単解説!

2022月02月28日 NFT

そこで今回はデジタルコンテンツに新たな価値を生み出すNFTについて解説していきたいと思います。

2021年になった頃からデジタルアートやデジタルデータが、高額で取引されたといったニュースを聞く機会が増えたかと思います。
しかし何でそんなに高額で取引されるのか。なぜデジタルコンテンツなのか。不思議に感じている方も多いと思います。

NFTとは

これまでデジタルコンテンツは容易にコピー・複製が可能であったため、例えば素晴らしいデジタルアート作品を創作してもなかなか価値が上がりづらく、資産とはみなされませんでした。
しかしこのデジタルコンテンツに資産としての価値を付加することが可能となります。その解決方法がブロックチェーンを利用したNFTです。

NFTを簡単に言うと、創作したデジタルコンテンツを識別できる(誰が所有しているかなど)証明書のようなものと考えてください。
そしてこの証明書(のようなもの)はブロックチェーンを利用しているので、コピーや改ざんができません。その為、唯一無二のものとして証明でき、デジタルコンテンツを資産としてみなすことを可能としました。

唯一無二であるからこそ、油絵のような現物の絵画などと同様に価値を高めることができ、また投資的な取引も可能となりました。

ちなみにNFTの正式名称は「Non-Fungible Token」であり「非代替性トークン」と訳されます。
またこれとは別に「Fungible Token = FT(代替性トークン)」というものもあります。そしてFT(代替性トークン)の代表的なものが仮想通貨になります。

この2つの違いは「代替性」があるかないかという点です。代替性とは、’交換ができる’、’取り換えできる’ことです。例えば仮想通貨の1BTCは、誰の持つ1BTCでも1BTCとして価値があり交換が可能です。

しかし非代替性であるというのは、証明書(のようなもの)が付与されているので、仮に見た目として同じものが存在したとしても、別のものとして識別され、同様の価値として交換はできません。

デジタルアート作家の新たなマネタイズ

NFTによってデジタルコンテンツを唯一無二のものとして証明できるようになりましたが、それ以外でもデジタルアート作家において、これまでにない大きなメリットを享受できるようになります。

美術界ではこれまで、セカンダリーマーケットで自分の作品がいくら高額取引されたとしても、作家には1円も入ってきませんでした。その為、プライマリーマーケットで収益を上げることしかできませんでした。

しかし、NFTでのデジタルアートはセカンダリーマーケットで転売された場合でも、一定額が作家へ還元される仕組みができています。
これによって作家の収益源が増え、また購入者も支援的な意味合いを含めて作品を購入できるようにもなります。

セカンダリーマーケットとは

金融商品の二次市場のことを指します。一般的には商品が最初に販売された市場をプライマリーマーケット、その金融商品が最初に販売された市場で売買された後の市場をセカンダリーマーケットと呼びます。


ではどこでNFTアートは取引できるのでしょうか。
既に沢山のマーケットプレイスがWeb上に存在しています。以下のサイトが主なマーケットプレイスです。

海外
OpenSea
Rarible
Foundation
SuperRare

国内
Coincheck NFT
Nanakusa

マーケットプレイス毎に、ユーザー数や手数料、取り扱いジャンル・通貨、登録時の審査の有無などの違いもありますので、出品しようと思うアーティストの方は事前に確認したうえで登録を行ってください。

またWeb上のマーケットプレイス以外でも、オークションハウスであるクリスティーズやサザビーズでもNFTアートは取引され、既に巨額な金額で落札されています。

「Everydays – The First 5000 Days 」 Beeple
2021年3月11日、クリスティーズのオンラインオークションで約6935万ドル(約75億円)で落札。NFT作品として史上最高額での落札となった。

NFTの市場規模

それではNFTの市場規模はどの程の大きさなのでしょうか。
NFTのデータサイトNonFungibleが提出する報告書「NON-FUNGIBLE TOKENS YEARLY REPORT 2020」、「NON-FUNGIBLE TOKENS QUARTERLY REPORT Q1-2021」によると、NFTの市場規模は2019年時点では約1億4000万ドルでしたが、2020年には約3億3800万ドルと約2.41倍、年間成長率141%と拡大しました。


またNFTの取引高の推移を見ると、2020年の第4四半期では約9380万ドルでしたが、2021年の第1四半期では約20億ドルと約21.3倍、成長率2032%と劇的に増えています。


ではなぜ2020年、そして更に2021年の第1四半期で市場が拡大してきているのでしょうか。

NFTマーケットプレイスの多くはイーサリアム(ETH)をベースとし、ERC721という規格で発行されています。そしてそのマーケットプレイスの元となる仮想通貨が、2020年10月頃から上昇を始め、2021年に入ってから更に上昇の加速度を増したことが一つにあると考えられます。

この背景には新型コロナウイルスの影響によって、世界的に金融緩和が実施されたことに始まります。これにより市場にマネーが余り、インフレのヘッジとして仮想通貨市場へ大量に資金が流入したことで価格が暴騰しました。

二つ目の理由としては前述のNFT史上最高落札額となったクリスティーズでのBeepleのオークションや、Twitter創業者であるジャック・ドーシーが、自身初めてのTwitterでの投稿をNFT化し販売。291万5835ドル(約3億1640万円)と高額で落札されるなど、著名人によるNFT販売が活発になり、その落札額の大きさなども含め注目度を増したことが挙げられます。

これからのNFT

これらの事からアーティストにとってNFTは、デジタルアートをNFT化し作品の価値を高めることができるようになったり、転売時でも一定額を得ることができるなど魅力的な要素が沢山あります。また若手アーティストにとっても才能を見出してもらうチャンスでもあります。

その意味ではNFTの成長は美術界にとっても重要な事柄と言えます。


今後、取引高がどのように推移していくかは分かりませんが、この灯りを絶やさないためにも美術界やマーケットプレイス、そしてアーティスト自身も継続的にこの機運を高めていく必要があるのではないでしょうか。

それには純粋な作品の購入者はもちろんですが、投資目的で参入する購入者の存在も少なからず必要となってくるでしょう。そしてNFTが、まだ世に出ていないアーティストの活躍できるステージとなるためにも、更なる進展を遂げるのを楽しみにしていきたいと思います。

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カテゴリ NFT
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