プライマリーとセカンダリー?アート投資に失敗しないための基礎知識

アートを学ぶ

2025年03月18日

アート投資 とは、美術品を購入し、その価値が将来的に上昇することを期待して利益を得ることを目的とした投資活動です。株式や不動産投資と同様に、近年アート投資への関心も高まっています。本記事では、アート投資における「プライマリーマーケット」と「セカンダリーマーケット」の違い を解説し、失敗を避けるためのポイント を分かりやすくご紹介します。

アート市場

アート市場は美術品や芸術作品が売買される市場のことを指します。アート市場にはアーティストが直接作品を販売するプライマリーマーケット(一次市場)と、既に所有されている作品が再び売買されるセカンダリーマーケット(二次市場)があります。

■プライマリーマーケット

プライマリーマーケット(一次市場)とは、アート作品が初めて販売される市場のことを指します。アーティストが直接作品を販売する場合や、ギャラリーがアーティストの新作を初めて展示・販売する場合が含まれます。

【流通例】
ギャラリー販売: ギャラリーがアーティストの作品を初めて展示・販売する場所。

個展: アーティストが初めて自分の作品を展示するイベント。

アートフェア: 多くのギャラリーやアーティストが集まり、新しい作品を販売する場。

プライマリーマーケット

初期の価格で購入できる
プライマリーマーケットでアート作品を購入する最大のメリットの一つは、初期の価格で作品を手に入れられることです。例えば、新進気鋭のアーティストの作品を初期の段階で購入すれば、将来的にそのアーティストが評価され、市場での人気が高まるにつれ、作品の価値も上がる可能性があります。これにより、低価格で購入した作品が将来的に大きな価値を持つ投資となることもあります。

また、初期の価格で作品を購入することで、予算を有効に活用でき、より多くの作品を手に入れることが可能 になります。これにより、コレクションの幅を広げ、多様な作品やアーティストを支援する機会も増えます。

直接的な支援
プライマリーマーケットでの購入は、アーティストへの直接的な支援につながるという大きなメリットもあります。アート作品が初めて販売される場であるため、販売価格の多くがアーティスト自身の収入となります。これにより、次の作品制作に必要な資金を得ることができ、創作活動の継続を支えることができます。

新しい才能の発掘
プライマリーマーケットで購入するアート作品は、新作やまだ広く知られていないアーティストの作品が多く含まれます。このため、他のコレクターとは異なる独自のコレクションを築くことができます。さらに、新進気鋭のアーティストの作品を早い段階で購入することで、将来的にそのアーティストが評価されるとともに、作品の価値も上がる可能性があります。

■セカンダリーマーケット

セカンダリーマーケット(二次市場)とは、既にプライマリーマーケット(一次市場)で購入された美術品が再び売買される市場のことを指します。この市場では、コレクターや投資家が所有する美術品がオークションハウスやアートディーラーを通じて取引されます。
プライマリーマーケットでの購入価格に対して、セカンダリーマーケットでは作品の評価や市場の需要によって価格が大きく変動します。著名なアーティストの作品や希少な作品は高額で取引されることが多いです。

【流通例】
オークション:オークションハウスを通じて、すでに所有されている美術品が競売にかけられる。

アートディーラー:美術品の専門家(ディーラー)が、再販目的で作品を取り扱う。

プライベートセール:コレクターや投資家同士が、仲介業者を介さず直接取引を行う。

セカンダリーマーケット

作品の市場価値を確認できる
セカンダリーマーケットでアート作品を購入する際の大きなメリットの一つは、作品の市場価値を確認できる点です。セカンダリーマーケットではオークションでの販売価格を通じて、作品の現在の市場価値が示されます。例えば、有名なアーティストの作品がオークションで高額な価格で取引されると、そのアーティストの他の作品の市場価値も上がることが期待されます。市場価値の動向を把握することで、将来的に価値が上がる可能性を判断できます。

投資の多様化
セカンダリーマーケットの大きな魅力の一つは、幅広い選択肢から作品を選ぶことができる点です。この市場では、古典的な絵画から現代アート、彫刻、写真、さらにはデジタルアートまで、多様なスタイルやメディアの作品が流通しています。また、さまざまな時代やジャンルの作品が取引されているため、個々の趣味や関心に合った作品を見つける楽しみも広がります。

希少な作品の入手
プライマリーマーケット(一次市場)では、新作や新人アーティストの作品が中心ですが、セカンダリーマーケット(二次市場)では、すでに完成された名作や、有名アーティストの過去の作品が多く取引されています。
この市場では、コレクターが手放した貴重な作品を購入する機会が得られるため、名作が市場に出回ることが少ない中、セカンダリーマーケットでの購入は非常に貴重な機会となります。

アート投資で失敗しないためには

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1.アーティストのことを知る

経歴と活動歴
アーティストがどのような教育背景を持ち、どのような展覧会に参加し、どのような賞を受賞しているのかを知ることは、そのアーティストの評価や将来性を判断する上で非常に重要です。これにより、アーティストの実績や評価を確認できます。

スタイルとテーマ
アーティストがどのようなスタイルやテーマで一貫して作品を制作しているかを理解することも大切です。 特定のスタイルやテーマを継続的に探求しているアーティストは、市場で高く評価される傾向があります。

2.市場の動向を把握する

美術市場のトレンドを知る
美術市場のトレンドを把握することで、将来的に評価が上昇する可能性のあるアーティストや作品を見極めることができます。 特定のアーティストやジャンルが急激に人気を集める時期には、そのトレンドに乗ることで利益を得るチャンスをつかむことも可能です。

アートに触れる
展覧会やアートフェアを訪れることで、アーティストやギャラリストと直接交流する機会が得られます。また、作品を実際に目の前で見ることで、サイズや質感、色彩のニュアンスを正確に把握することができます。これにより、作品本来の魅力や価値を直感的に感じ取ることが可能になります。

売れ行きを把握する
アート投資で失敗しないためには、アーティストの作品の売れ行きを把握することも重要です。過去の販売実績や現在の需要を分析することで、将来的な価格の動向を見極めることができます。これにより、適切なタイミングでの購入や売却の判断を行い、より賢明な投資を実現できます。

3.投資を多様化する

ジャンル
現代アートには、コンセプチュアルアート、抽象表現、ポップアートなど、様々なスタイルが存在し、その市場トレンドも常に変化しています。色々なモチーフやアーティストの作品を収集することは、アート投資のリスクを軽減するだけでなく、鑑賞の楽しさも倍増します。

価格帯
若手アーティストの作品や限定版のプリントは比較的手頃な価格で購入できるため、初期の投資負担を抑えることができます。これらの作品は将来的に価値が上昇する可能性があり、長期的な投資対象としての魅力も持っています。一方で、歴史的な価値があり、市場での評価が確立されている高額な作品は、初期投資が大きくなるものの、安定した投資対象となります。 価格帯を分散させることで、投資リスクの軽減にもつながります。

4.長期的な視点を持つ

アーティストの成長を見守る
アート投資には、長期的な視点が求められます。アーティストがキャリアを重ね、市場での評価を得ることで、作品の価値が上昇する可能性があります。そのため、継続的な創作活動やギャラリー、オークションでの動向をチェックし、成長中のアーティストに早期投資することが重要です。 こうしたアーティストの将来性を見極めることで、大きなリターンを得るチャンスが増えます。

投資の忍耐力
作品の価値が上がるまでには時間がかかることがあるため、忍耐強く保有し続けることが重要です。また、長期間作品を保有する際には、温度や湿度、光の影響を受けにくい環境を整え、適切に保存することも大切です。適切な管理を行うことで、作品の品質を維持し、将来的な価値の下落を防ぐことができます。

注目アーティストを見つけるには

イニシャルギャラリーオンラインショップでは、各アーティストに対し、「IGS(イニシャルギャラリースコア)」という注目度のスコア を設定しています。このスコアは、SNSのフォロワー数、メディア掲載、展示会への出展、対外活動などを基に算出されています。(IGSについてはこちら

アーティストページ
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どんな現代アーティストがいるのか、どんな作品があるのか、アート購入が初めての方は、ぜひアーティストのプロフィールや作品をチェックしてみてください。 さまざまな現代アーティストの活動や、多彩な作品に触れることで、自分に合ったアートを見つけるきっかけになります。

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