【初心者向け】趣味が投資になる?実物資産の種類と選び方ガイド

アートと暮らす

2025年07月01日

2025年に始める価値あるモノ投資|実物資産の種類と選び方

将来のインフレ対策や資産防衛の手段として「実物資産」に注目が集まっています。純金や不動産だけでなく、最近ではアートや時計、トレカ(トレーディングカード)など多様なモノが“資産”として扱われる時代です。本記事では実物資産を中心に、将来価値が期待されるモノやコレクション投資のおすすめジャンルを一挙に解説します。

実物資産とは

実物資産とは通貨や株式などの「紙」の金融資産に対して、形として存在する「モノ」そのものに価値がある資産を指します。たとえば金や銀、不動産、美術品、骨董品、宝飾品、クラシックカー、ワイン、時計など、物理的に存在し需要と希少性によってその価値が上下する資産群を含みます。

■実物資産が注目される理由

インフレや通貨リスクへの備えとして

紙幣や預金などの金融資産はインフレが進行すると実質的な価値が目減りします。その一方で金や不動産、美術品などの実物資産は物価上昇に合わせて価値が上昇することも多く、価値の避難先として注目されています。そのため、資産価値の“保存”や“分散”を目的として実物資産を組み込む投資家も少なくありません。

実態があり“ゼロ”になりにくい

株式や仮想通貨などの金融商品と異なり、実物資産は物理的な存在があるため、価値がゼロになる可能性が極めて低いのが特長です。たとえば絵画やヴィンテージ時計は価格の変動はあっても「存在するかぎり何らかの価値を持つ」という安心感があります。

グローバルでの需要増と価値上昇

とくにアジア圏や新興国の富裕層によるアート・時計・不動産市場への参入によって、国境を越えた流通や評価が進み、市場全体が拡大している点も注目の背景にあります。国内だけでなく、世界を見据えた資産運用が求められる時代には、実物資産の価値もより安定的なものとなっています。

実物資産の主な種類と特徴

実物資産の中でも特にメジャーで、多くの投資家に知られている(または実際に活用されている)ものは以下のジャンルが代表的です。「保存性」「換金性」「希少性」「需要の持続性」といった要素を満たしやすいため、メジャーかつ王道の資産ジャンルとされています。

1. 金(ゴールド
実物資産の代表格。インフレや通貨不安に強い「価値の保存手段」として、古代から現代まで重宝されています。価格は国際市場で動くため、グローバルに流動性が高いのも特徴です。

2. 不動産(住宅・土地・商業物件)
居住・賃貸・転売といった複数の収益モデルが可能。実需と投資の両面から需要があり、資産形成の中心に据えられることも多いジャンルです。

3. 美術品・骨董品
コレクション性と希少性に価値があり、長期視点で価格が上昇することも。特に現代アートや著名作家の作品は富裕層の資産保全手段として注目されています。

4. 高級腕時計
保有しながら楽しめる資産。限定モデルや人気ブランドは値上がり益が見込まれやすく、実物資産でありながら市場も活発です。

5. 貴金属・宝石
素材そのものに価値があり、宝飾品としての美しさと資産性を兼ね備えています。軽量で持ち運びしやすい点も利点です。

6. クラシックカー・ヴィンテージ楽器
管理コストがかかるものの、極端に希少性が高いモデルは投資対象としても評価が上昇。趣味と資産を両立する“体験型”の実物資産です。

実物資産のメリットとデメリット

メリット

実物資産の最大のメリットは長期的な価値の保存力にあります。特にインフレ局面や通貨価値の低下が懸念される時期に、実物資産は“価値のあるモノ”として価格を維持・上昇させる傾向が見られます。たとえば美術品などは経済環境に左右されにくく、実体のある資産だからこそ「ゼロになる」リスクが金融商品と比べて極めて低い点が特徴です。短期的な価格変動があっても希少性や実用性が裏付けとなり、持ち続けることで価値を維持・向上させる力が働くのが、実物資産の大きな魅力といえるでしょう。

デメリット

一方で実物資産には売却のしにくさというデメリットも存在します。株や債券のようにいつでもマーケットで即時換金できるわけではなく、買い手とのマッチングや売却先の選定に時間と手間がかかるケースが多く見られます。市場価格が明確でないジャンルでは「いくらで売れるのか」が不透明になりやすく、換金のタイミングによっては想定以下の価格で手放さざるを得ない場面もありえます。特に専門性の高い美術品や骨董品、ニッチなコレクションアイテムでは、購入時以上に売却時の準備が重要になります。

偽物・劣化リスクへの備え

実物資産を所有する上で注意すべきリスクが真贋と保存状態の問題です。市場には偽物や模倣品が流通しているジャンルもあり、購入時に真贋を見極めるためには信頼できる販売元や鑑定書が必要不可欠です。

また、モノである以上、経年劣化や傷・破損といったダメージは避けられず、保管状況によっては価値が大きく損なわれる恐れがあります。高温多湿や紫外線を避ける保存環境の整備や定期的なメンテナンス、保険加入といった資産として維持するための管理力が問われます。購入時点の価値ではなく、数年後にその価値を保持できるかどうかが所有者の姿勢によって左右される領域です。

初心者でも始めやすい実物資産

少額から始められるジャンル

実物資産というと高額なイメージがありますが、1万円以下からスタートできるジャンルも少なくありません。中でも注目されているのが、トレーディングカードアートプリントといったコレクション系の資産です。これらはオークションサイトやフリマアプリなどでの入手が可能で、市場価格の比較がしやすく、初心者でも相場感をつかみやすいという利点があります。

少額から複数点を購入し、保有しながら知識を増やしていける点も魅力です。いきなり高額な実物に投資するのが不安という方は、こうしたジャンルから始めて“感覚”を養っていくのがおすすめです。

保管が簡単で管理コストが低い資産

初心者が実物資産でつまずきがちなのが、劣化のリスクや保管スペースです。そこで重要になるのが、温度や湿度の管理やメンテナンスに手間がかからないジャンルを選ぶことです。たとえば、未開封のトレカ、小型のジュエリー類などは基本的に専用のスリーブやケースに入れておけば劣化しにくく、クローゼットや書棚の一角でも十分に保管が可能です。必要最小限の管理で長期間保有できる資産を選ぶことが、実物投資の入口として適しています。

需要が高くリセール市場が活発なもの

「売りたいときに売れる」といった観点から、トレーディングカードやブランド時計、限定スニーカーのように中古市場・オークション市場が活発なジャンルは、リセールのしやすさという大きな強みを持っています。

これらのジャンルは相場の変動やトレンドが可視化されているため、価格の妥当性を判断しやすい点も魅力です。売買の履歴が多く市場が成熟しているため、初心者でも比較的リスクを抑えて取り組めます。将来的に手放すことも視野に入れるなら、流動性の高い実物資産を優先的に検討しておきたいところです。

実物資産を見つける方法

実物資産を見つける方法は、「どのジャンルに投資したいか」と「情報・売買ルートをどれだけ把握しているか」によって変わってきます。最初の一歩としては、「見ていて面白い・好き」と感じられるジャンルから始めるのが長続きのコツです。

1.信頼できる専門店・正規販売店を利用する

金やジュエリー、高級時計などは、公式な正規店や老舗の専門店で購入するのが基本です。新品は価格が高めですが、真贋や状態の信頼性が高く、保証書や証明書が付くことで将来の再販にも強くなります。

2.マーケットプレイスを活用する

美術品などは専門のプラットフォームやオークションサイトで希少な実物資産が販売・出品されることがあります。価格が参考相場になるため、資産価値の把握もしやすいのが利点です。

3.情報収集

どのジャンルでも、まずはその業界の“相場感”と“熱量”を知ることが大切です。専門ブログや投資系YouTuber、コレクターのSNS投稿を定期的にチェックすることで自分の興味と市場の動きがリンクしてきます。

まとめ

実物資産は単に物を所有するのではなく、時間をかけて価値を見極め、手入れをしながら付き合っていく“育てる投資”とも言えます。目に見える安心感や、実際に使える・飾れるといった体感的な満足も含め、金融資産にはない魅力が詰まっています。また、インフレや不安定な経済情勢においても価値を保ちやすく、投資の分散先として有効です。ただし、保管や売却の戦略、真贋判定の知識といった独自の視点が求められる分野でもあるため、自分の興味やライフスタイルに合ったジャンルを見つけることが長く続ける上で重要です。資産と暮らしが交差するこのスタイルは、これからの投資の一つのかたちとしてますます注目されていくでしょう。

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