額装とは何か、額縁の構成や種類、価格の目安など絵画を購入する前に知っておきたい基本情報を簡単に解説します。額装の仕組みを知りたい方や額装済みの作品を探している方は、ぜひ参考にしてください。
額装とは

額装とは絵画や写真などの作品を額縁やマットで囲み、保護しながら美しく見せるための技術です。単なる装飾ではなく、作品の保存性や鑑賞体験を高める重要な役割を担っています。
額装の目的は大きく分けて3つあります。
1つ目は、作品をホコリや湿気、紫外線などの外的要因から守る「保護」の役割。特に紙作品や写真などは、額装によって劣化を防ぐことができます。
2つ目は、壁に掛けたり棚に置いたりするための「展示」の機能。額装によって作品は安定した構造を持ち、空間に自然に馴染みます。
そして3つ目は、額縁のデザインや色味によって作品の印象を高める「演出」の効果です。額装によって作品の印象が整い、飾る空間にも自然に馴染みます。
額縁とマットの役割
額装を構成する主な要素には、額縁(フレーム)とマット(台紙)があります。それぞれに明確な役割があり、作品の見え方や保存性に大きく影響します。

■額縁の構成
フレーム
フレームは額縁の外枠にあたり、作品を囲む部分です。作品を保護しながら、その美しさを引き立てる役割を果たします。素材には木製、金属製、プラスチック製などがあり、デザインも様々です。
ガラスまたはアクリル
フレームの前面に配置される透明なカバーは、作品を保護する役割があります。一般的にガラスまたはアクリルが使用され、紫外線カットや反射防止機能を備えたものもあります。
マット
作品とフレームの間に挟む紙や布の層です。視覚的なアクセントを加え、作品を引き立てるだけでなく、作品がフレームやガラスに直接触れないよう保護する役割も果たします。
裏板
作品の裏側を支えるボードで、長期間の保存を目的として酸化しにくい素材が使用されます。作品の保護を強化し、安定させる重要な要素です。
■額縁と額装は違う?
簡単に言うと、額縁は額装のプロセスの一部分です。額縁はアート作品や写真を囲むための外枠そのものを指し、フレームと呼ばれることもあります。額装は額縁の選定、ガラスの取り付け、マットの使用、作品の固定など、作品を最適な状態で保存し、展示するための技術や手法を含んでいます。
額縁の種類
額縁には、飾る作品の種類や厚みに応じてさまざまなタイプがあります。選び方を誤ると作品の保護や見栄えに影響するため、用途に合った額縁を選ぶことが重要です。
仮縁(かりぶち)
額縁の外枠のみで、前面のガラスや裏板がないタイプの額縁です。展示会などに作品を搬出する際に、出品者が使用することが一般的です。
油彩額(ゆさいがく)
油絵やアクリル画など、厚みのあるキャンバスや立体作品に適した額縁です。豪華な装飾やデザインが施されているものが多く、作品の重厚感を引き立てます。
デッサン額
水彩画や版画など、比較的薄い作品に適した額縁です。作品とフレームの間にマットを挟むのが一般的で、余白を設けることで視覚的なバランスを整える役割を果たします。
写真額
写真やポストカードを飾るのに適した額縁で、標準的な写真サイズに合わせたものが多く販売されています。写真を保護するため、UVカットや無反射ガラスを使用したタイプもあります。
ポスターフレーム
一般的なポスターサイズ(A1、A2、B2など)に対応した額縁です。シンプルで洗練されたデザインが多く、軽量な素材で作られているため、取り付けや取り外しが簡単にできます。
額装の価格と依頼方法
額装の価格は、作品のサイズや額縁の素材、マットの有無、立体物かどうかなどによって大きく異なります。既製品を使う場合と、オーダーメイドで依頼する場合では費用感も変わってきます。
価格の目安
一般的な紙作品(写真・ポスター・版画など)を飾る「一般額」の場合、既製品であれば3,000円〜10,000円程度が目安です。オーダーメイドの場合は、サイズやフレームのランクによって価格が変動し、5,000円〜30,000円程度が相場とされています。
油彩画やキャンバス作品など厚みのある作品には「油彩額」が必要で、こちらはライナー(内枠)を含む構造のため、10,000円〜50,000円程度が一般的です。
立体物(ユニフォーム、刺繍、造花など)を飾る「立体額」は、構造が特殊なため、20,000円以上になることもあります。
額装の依頼方法
1.専門の画材・額縁店
これらの店舗では、専門的なアドバイスを受けながら、アート作品に合った額縁や画材を選ぶことができます。作品を持ち込んで額装をしてくれるサービスもあります。額装を依頼する場合、品質とカスタマイズの度合いに応じた価格が設定されています。価格相場は5,000円~30,000円程度です。
2.オンラインサービス
自宅にいながら簡単に額装を注文できるため、忙しい方や近くに額縁店がない方にとって便利です。デザインやサイズを選び、作品を送るだけで額装して返送してくれるので手軽に利用できます。比較的お手頃な価格で提供されていますが、送料や追加オプションの有無によっても価格が変動します。価格相場は3,000円~20,000円程度です。
3.自分で額装する
簡単な額装であればホームセンターやインテリアショップで既製品の額縁やマット、ガラスなどを購入し、自分で額装することができます。シンプルな既製品であれば数千円程度で購入できます。
額装の体験談

実際に絵画の額装を画材店などに持ち込み、依頼したことがあるスタッフに体験談を聞いてみました。
Q.額装を依頼した作品は?どうして額装をしようと思った?
A.額装を依頼した作品は油彩で厚塗りに描かれていた為、作品保護の観点から額装を依頼しました。
Q.額装の価格は?
A.15,000円程度
Q.仕上がりまでの日数は?
A.在庫がなかったため、発注から受け取りまで約10日かかりました。
Q.額装する前に準備したことはある?
A.作品の雰囲気に合った額を探すため、いくつかの画材店に問い合わせをし、イメージや予算に合う額を購入できるお店を探しました。依頼する画材店が決まった後は、実際に絵を持ち込み、いくつかの額を見せていただきました。また、作品とアクリル部分が触れないように厚みに注意しながら選びました。
Q.仕上がりはどうだった?
A.今回の額装でこだわったのは、作品自体をできるだけ引き立てることでした。躍動感のある油彩画だったため、作品となじむ同系色のナチュラルな木目の額を選びました。最初は分からないことも多かったのですが、画材店のスタッフに相談しながら進めたことで、作品を引き立てる素敵な仕上がりになったと思います。
額装済み作品の購入という選択肢
額装に悩む方や、すぐに飾れるアートを探している方には「額装済み作品」の購入も有力な選択肢です。すでに額縁にセットされた状態で販売されているため、届いてすぐに飾ることができ、インテリアとしての完成度も高くなります。
額装済み作品のメリット
手間がかからない:額縁選びやサイズ調整、マットの選定などの工程を省略できる。
統一感のある仕上がり:作家や販売店が作品に合った額装を施しているため、完成度が高い。
すぐに飾れる:届いたその日に壁に掛けたり棚に置いたりできる。
価格が明確:額装費込みの価格表示が多く、予算管理がしやすい。
まとめ:額装で作品の魅力を最大限に引き出す
額装は絵画や写真などの作品を保護し、美しく飾るための重要な技術です。額縁やマットの選び方によって作品の印象や空間との調和が大きく変わります。さらに額装済み作品の購入という選択肢も、アートをより身近に楽しむ方法として注目されています。
アートを飾ることは、空間に個性を与えるだけでなく日々の暮らしに豊かさをもたらします。ぜひ自分の作品やお気に入りのアートに合った額装スタイルを見つけて、長く楽しめる空間づくりに役立ててください。
自由気ままなあなたは
直感タイプ
直感タイプのあなたには、自由でのびやかなアートがおすすめ!忙しい毎日もお気に入りのアートでリラックスできるかも…
ブレないあなたは
個性派タイプ
個性派タイプのあなたには、オリジナリティー溢れるアートがおすすめ!お気に入りのアートでインスピレーションを刺激してみては…
心優しいあなたは
ロマンチストタイプ
ロマンチストタイプのあなたには、キュートで優しいアートがおすすめ!心落ち着く時間をお気に入りのアートと過ごして癒やされちゃおう。
クールなあなたは
スタイリッシュタイプ
スタイリッシュタイプのあなたには、ポイントになるようなオシャレなアートがおすすめ!モノトーンやアクセントカラーで小技の効いたアートにも挑戦してみよう。
想像力豊かなあなたは
クリエイティブタイプ
クリエイティブタイプのあなたには、想像力が膨らむアートがおすすめ!アートを眺めてイマジネーションを膨らませてみては…
前向きで明るいあなたは
ポジティブタイプ
ポジティブタイプのあなたには、華やかで明るいアートがおすすめ!お気に入りのアートで、さらに素敵な毎日を送ってみては…
知的好奇心に溢れるあなたは
頭脳派タイプ
頭脳派タイプのあなたには、創造性のある新奇で独自的なアートがおすすめ!知的好奇心を刺激するアートを取り入れてみましょう
センスあふれる
ユーモアタイプ
ユーモアタイプのあなたには、センス溢れる独創的なアートがおすすめ!アートを飾って、さらにセンスに磨きをかけちゃおう
探究心旺盛なあなたは
冒険家タイプ
冒険家タイプのあなたには、自然を感じたり、エネルギッシュで発想豊かなアートがおすすめ!素敵なアイデアが浮かんで予感。