額装とは?絵画購入前に知っておきたい額装の基礎と選び方

アートと暮らす

2025年03月04日

額装とは何か、額縁の構成や種類、価格の目安など、絵画を購入する前に知っておきたい基本情報を分かりやすく解説します。額装の仕組みを知りたい方や、額装済みの作品を探している方は、ぜひ参考にしてください。

額装とは

額装とは?

額装(がくそう)とは、アート作品や写真などを保護し、美しく展示するためにフレーム(額)やマットなどの素材を使って作品を飾る技術やプロセスのことを指します。額装された作品は壁に掛けられたり、スタンドに立てられたりして、インテリアとしても楽しむことができます。作品を保存する上でも重要で、適切な素材や方法を用いることで作品を長期間良好な状態で保つことができます。

額縁について

額縁の基本

額縁と額装は違う?

簡単に言うと、額縁は額装のプロセスの一部分です。額縁はアート作品や写真を囲むための外枠そのものを指し、フレームと呼ばれることもあります。額装は額縁の選定、ガラスの取り付け、マットの使用、作品の固定など、作品を最適な状態で保存し、展示するための技術や手法を含んでいます。

■額縁の構成

フレーム
フレームは額縁の外枠にあたり、作品を囲む部分です。作品を保護しながら、その美しさを引き立てる役割を果たします。素材には木製、金属製、プラスチック製などがあり、デザインもさまざまです。

ガラスまたはアクリル
フレームの前面に配置される透明なカバーで、作品を保護する役割があります。一般的にガラスまたはアクリルが使用され、紫外線カットや反射防止機能を備えたものもあります。

マット
作品とフレームの間に挟む紙や布の層です。視覚的なアクセントを加え、作品を引き立てるだけでなく、作品がフレームやガラスに直接触れないよう保護する役割も果たします。

裏板
作品の裏側を支えるボードで、長期間の保存を目的として酸化しにくい素材が使用されます。作品の保護を強化し、安定させる重要な要素です。

■額縁の種類

仮縁(かりぶち)
額縁の外枠のみで、前面のガラスや裏板がないタイプの額縁です。展示会などに作品を搬出する際に、出品者が使用することが一般的です。

油彩額(ゆさいがく)
油絵やアクリル画など、厚みのあるキャンバスや立体作品に適した額縁です。豪華な装飾やデザインが施されているものが多く、作品の重厚感を引き立てます。

デッサン額

水彩画や版画など、比較的薄い作品に適した額縁です。作品とフレームの間にマットを挟むのが一般的で、余白を設けることで視覚的なバランスを整える役割を果たします。

写真額
写真やポストカードを飾るのに適した額縁で、標準的な写真サイズに合わせたものが多く販売されています。写真を保護するため、UVカットや無反射ガラスを使用したタイプもあります。

ポスターフレーム
一般的なポスターサイズ(A1、A2、B2など)に対応した額縁です。シンプルで洗練されたデザインが多く、軽量な素材で作られているため、取り付けや取り外しが簡単にできます。

額装はどこでできる?

専門の画材・額縁店
これらの店舗では、専門的なアドバイスを受けながら、アート作品に合った額縁や画材を選ぶことができます。作品を持ち込んで額装をしてくれるサービスもあります。額装を依頼する場合、品質とカスタマイズの度合いに応じた価格が設定されています。価格相場は5,000円~30,000円程度です。

オンラインサービス
自宅にいながら簡単に額装を注文できるため、忙しい方や近くに額縁店がない方にとって便利です。デザインやサイズを選び、作品を送るだけで額装して返送してくれるので手軽に利用できます。比較的手頃な価格で提供されていますが、送料や追加オプションの有無によっても価格が変動します。価格相場は3,000円~20,000円程度です。

自分で額装する
簡単な額装であればホームセンターやインテリアショップで既製品の額縁やマット、ガラスなどを購入し、自分で額装することができます。シンプルな既製品であれば数千円程度で購入できます。

額装の持ち込み体験談

額装の持ち込み体験談

実際に絵画の額装を画材店などに持ち込み、依頼したことがあるスタッフに体験談を聞いてみました。

Q.額装を依頼した作品は?どうして額装をしようと思った?
A.額装を依頼した作品は油彩で厚塗りに描かれていた為、作品保護の観点から額装を依頼しました。

Q.額装の価格は?
A.15,000円程度

Q.仕上がりまでの日数は?
A.在庫がなかったため、発注から受け取りまで約10日かかりました。

Q.額装する前に準備したことはある?
A.作品の雰囲気に合った額を探すため、いくつかの画材店に問い合わせをし、イメージや予算に合う額を購入できるお店を探しました。依頼する画材店が決まった後は、実際に絵を持ち込み、いくつかの額を見せていただきました。また、作品とアクリル部分が触れないように厚みに注意しながら選びました。

Q.仕上がりはどうだった?
A.今回の額装でこだわったのは、作品自体をできるだけ引き立てることでした。躍動感のある油彩画だったため、作品となじむ同系色のナチュラルな木目の額を選びました。最初は分からないことも多かったのですが、画材店のスタッフに相談しながら進めたことで、作品を引き立てる素敵な仕上がりになったと思います。

額装された作品をご紹介

イニシャルギャラリーオンラインショップでは、アーティストが額装した作品も多数取り扱いがあります。自分で額装をするのは不安、額装をオーダーするのも大変という方は、ぜひ「額装有り」または「額装相談可」の作品をチェックしてみてください。

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