47億円で落札された宝飾品、ファベルジェの卵の魅力とは

名作のはなし

2026年01月05日

19世紀末のロシア皇帝が贈った豪華な宝飾品「ファベルジェの卵」。精巧な細工と歴史的背景を持つその希少な作品は、近年47億円で落札されるなど世界を驚かせています。なぜ人々を魅了し続けるのか、その秘密に迫ります。

ファベルジェの卵とは

最初のめんどり

「最初のめんどり」引用:Wikipedia

ファベルジェの卵(=インペリアル・イースター・エッグ)とは、19世紀末から20世紀初頭にかけてロシア帝国の皇帝が皇后への贈り物として制作させた豪華な装飾品です。金や宝石、エナメルなどを用いて精巧に作られた卵型のオブジェで、内部には「サプライズ」と呼ばれる精巧な細工が収められていました。

この卵を制作したのは、ロシアの宮廷公認金細工職人のピーター・カール・ファベルジェです。伝統的な金細工に芸術性と技術革新を融合させ、世界的な評価を得ました。

最初の卵は1885年、アレクサンドル3世が皇后マリア・フョードロヴナに贈った「最初のめんどり」は、外側が白いエナメル(殻)の中に黄金の鳥が入っている仕掛けが施されています。この贈り物が大変喜ばれたことから、以後毎年皇帝が皇后へ卵を贈る習慣が始まりました。

ファベルジェは皇帝一族のために50個の卵を制作したとされており、その多くが現在も美術館や個人コレクションに所蔵されています。

価格はどれくらい?

ファベルジェの卵は数十億円規模で取引されており、最新の落札例では約47億円という過去最高額が記録されています。

ウインターエッグ:47億円

2025年12月、ロンドンのクリスティーズで「ウィンター・エッグ」が競売にかけられ、2290万ポンド(約47億円)で落札されました。これはファベルジェの卵として史上最高額の記録となりました。

「ウィンター・エッグ」は1913年に皇帝ニコライ2世が母のために注文した作品で、氷のようなクリスタルに約4500個のダイヤモンドが散りばめられ、内部には石英とデマントイド・ガーネットで作られた花束が収められています。

ロスチャイルド家の卵約18億円

2007年、ロンドンのクリスティーズで約890万ポンド(当時約18億円)で落札されました。この卵はロスチャイルド家のために作られた特注品で、皇帝以外の顧客向けに制作された数少ないファベルジェの卵のひとつです。ピンク色のエナメルで覆われた卵の前面に時計が組み込まれています。

ファベルジェの卵はなぜ特別なのか

ファベルジェの卵は単なる豪華な装飾品ではなく、皇帝のために作られた特別な贈り物であり、芸術と技術の結晶であり、歴史を映す文化的シンボルです。現存する卵は限られており、その希少性からオークションでは数十億円規模で取引されます。ファベルジェの卵は今もなお世界中の人々を魅了し続ける特別な存在となっています。

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