富山県の県庁所在地である富山市は、自然と都市が調和した美しい街。中心部には、徒歩やバスで気軽に訪れられる美術館が集まっており、アートとともに街歩きを楽しめるのが魅力です。

この記事では、富山市中心部のおすすめ美術館とその巡り方、さらにアートを楽しめる周辺スポットを紹介します。1日で巡れるモデルコースを参考に、芸術とともに豊かな時間を過ごしてみませんか？

モデルコース例

富山市で芸術と自然を楽しむなら、美術館巡りと街歩きの組み合わせがおすすめです。

朝は富岩運河環水公園で清々しい空気を感じながら散策し、美しい運河の風景を楽しみます。その後は近くの富山県美術館へ移動し、現代アートから名作まで幅広い展示を鑑賞。屋上のアート空間も必見です。

ランチの後は中心部にある富山市ガラス美術館へ。幻想的なガラスアートと隈研吾設計の美しい建築を楽しみます。午後はギャルリ・ミレーでフランス絵画の名作に触れ、秋水美術館へ移動して日本刀の美しさを堪能。

美術館巡りの合間には商店街やカフェに立ち寄って街歩きも満喫できます。以下では、各スポットの魅力を詳しくご紹介します。

富山県富岩運河環水公園

富山県富岩運河環水公園は富山県富山市にある都市公園です。公園内にはシンボルとなる天門橋があり、展望塔からは富山の美しい景色を一望できます。春から秋にかけては富岩水上ラインの運河クルーズが運行され、国の重要文化財である中島閘門を通るコースも人気です。

公園ではライトアップや親子で楽しめるイベントが開催されるほか、芝生広場や遊歩道が整備されていて、散策やちょっとした運動にも最適です。さらに園内には「世界一美しい」と称されるスターバックスがあり、景色を眺めながらゆったりと過ごせます。

環水公園へは富山駅の北口から徒歩約10分と近いので気軽に立ち寄れるスポットです。

富山県富岩運河環水公園
住所：〒930-0805　富山県富山市湊入船町1
https://www.kansui-park.jp/

富山県美術館

富山県富岩運河環水公園から富山県美術館へは徒歩で約5分の距離にあり、環水公園の景色を楽しみながら歩けるのが魅力です。

富山県美術館は2017年にリニューアルオープンした美術館で、ピカソやシャガールなどの著名な作品をはじめ、20世紀以降の近・現代美術やデザイン作品を展示しています。館内にはポスターや椅子などのデザイン作品が豊富に収蔵されており、アートとデザインの融合を楽しめます。屋上庭園「オノマトペの屋上」では、立山連峰を望む絶景を楽しめるのも魅力のひとつです。

富山県美術館には、彫刻家・三沢厚彦氏の「ANIMALS」シリーズであるクマの木彫作品が屋外広場や館内に展示されています。これらクマの木彫は立山連峰を見据えるように配置されており、まるで森から遊びに来たかのような存在感を持っています。美術館では「クマ割」というユニークな割引サービスがあり、クマのグッズや絵柄の入ったものを持参すると企画展の観覧料が割引になります。クマのTシャツやスマホケースなど、クマをモチーフにしたアイテムを持っていくと適用されるので、訪れる際はチェックしてみるといいかもしれません。

富山県美術館
住所：〒930-0806 富山県富山市木場町3-20
開館時間：9:30~18:00(最終入館17:30)
定休日：毎週水曜日
観覧料：コレクション展 一般 300円
https://tad-toyama.jp/

富山市ガラス美術館

富山市の中心部に位置する富山市ガラス美術館は、ガラス工芸を専門とした美術館で、建築家の隈研吾氏が設計した複合施設「TOYAMAキラリ」内にあります。ガラスと木材を融合させた独創的なデザインの建物は、外観そのものが芸術作品のように美しく、観光スポットとしても人気です。

館内には、アメリカのガラス彫刻家デイル・チフーリ氏による幻想的な作品が並ぶ「グラス・アート・ガーデン」や、富山のガラス作家の作品を集めた「グラス・アート・パサージュ」などの展示があり、ガラスの美しさを存分に堪能できます。さらに同じ施設内には富山市立図書館やカフェも併設されており、芸術と文化に触れながらゆっくりと過ごせるのも魅力です。

アクセスも便利で、富山駅から徒歩約20分、市内電車なら約12分、バスを使えばさらに短時間で到着できるため、観光の合間にも立ち寄りやすい美術館です。

富山市ガラス美術館
住所：〒930−0062 富山市西町5-1
開館時間：9:30~18:00(金・土は20時まで)
定休日：第1・3水曜日
観覧料：常設展 一般 200円
https://toyama-glass-art-museum.jp/

ギャルリ・ミレー

富山市中心部の商店街に佇むギャルリ・ミレーは、フランスの巨匠ジャン＝フランソワ・ミレーをはじめ、コロー、ドービニー、デュプレ、クールベなど、バルビゾン派や写実主義の作品を展示する美術館です。静かで落ち着いた空間の中でミレーが描く農民の暮らしや自然の美しさをじっくり鑑賞でき、まるで19世紀のフランスへと旅するような体験が味わえます。富山市ガラス美術館から徒歩6～7分とアクセスも良く、美術館巡りにも最適です。

ギャルリ・ミレー
住所：〒930−0062 富山市西町5-1
開館時間：10:00~17:00(最終入館16:30)
定休日：月曜日、祝日の翌日
観覧料：常設展 一般 300円
https://www.gmillet.jp/

秋水美術館

富山市ガラス美術館から約５分ほどの場所にある秋水美術館は、日本の美術工芸や刀剣文化をじっくりと楽しめる美術館です。日本刀のコレクションが充実しており、重要文化財や重要美術品を含む刀剣が展示されています。さらに横山大観や棟方志功などの日本画家の作品もコレクションにあり、絵画と刀剣が織り成す芸術の世界に浸れます。

秋水美術館
住所：〒930-0066 富山県富山市千石町1-3-6
開館時間：10:00~17:00(最終入館16:30)
定休日：月曜日、火曜日
観覧料：一般 800円
https://www.shusui-museum.jp/

芸術と街歩きを楽しむ贅沢な1日

富山市は美術館巡りと街歩きの魅力がたっぷり詰まったエリアです。歴史と伝統に触れながら美術館を巡ったあとは、商店街でカフェやお土産店を巡りながら地元ならではのグルメを楽しむのもおすすめです。のんびりとした時間の中で芸術・文化・街歩きのすべてを満喫できる富山の1日。ぜひ自分だけの特別な旅を楽しんでください。