ドリッピング、スパッタリング、マーブリング、スタンピング、バチック【美術技法】

アートを学ぶ

2024月05月21日

美術技法は絵画やアート作品に独特な表現をもたらし、異なる模様やテクスチャーで表現の幅を広げてくれます。この記事では美術技法の特徴、身近にあるもので簡単にできるやり方をご紹介します。経験やスキルの有無に関係なく、アートを楽しむ方法として参考にしてみてください。

ドリッピング

ドリッピング

ドリッピングは絵の具を「滴らせる」ことを意味する技法です。戦後、現代アートの中心地となったアメリカを代表する抽象画家であるジャクソン・ポロックによって確立されました。それまでのアートはキャンパスに筆で描くものであったのに対して、ポロックは絵の具を垂らす、それも全身を使って描かれたアクションによって作品が生まれることから、アクションペインティングと呼ばれる技法が現代アートで確固たるものになります。実はこのドリッピングは絵画以外にも使われており、例えば陶磁器などの分野ではドリッピングのような手法は古くから使われていました。

スパッタリング

スパッタリング

美術教育や子ども向けの造形教室などでも広く使われるスパッタリングという技法は、とてもシンプルです。用意するものは画用紙と絵具の他に、金網とブラシがあればすぐに出来ます。絵の具と水を1対1の割合で溶き、金網にランダムに塗ります。金網と画用紙は少し距離を置き、ブラシを使って金網をこすります。それによりドリッピングとは異なる風合いになるもの面白い特徴です。誰でも簡単に応用ができるので、子どもから大人まで幅広い世代に色彩の面白さに触れてもらう体験が可能となります。

マーブリング

マーブリング

マーブリングは色と色が混ざり合う最中に起こる「マーブル模様」を楽しむことができる美術手法です。発祥は15世紀のトルコで、主に書籍などを装飾するために生まれたそうです。

やり方はシンプルで、水を張ったバットに墨汁や絵具を垂らしゆっくり広げていくと、この技法ならではの様々な表情をした模様が現れます。模様が完成したと思ったら、空気を入れないように注意しながら紙を水面に置き、写し取れば完成です。

スタンピング

スタンピング

スタンピングは「型押し」と呼ばれる技法です。型を作り、そこにインクなどをつけて画用紙に置くことで、形を様々な場所に押すことが出来ます。例えばトイレットペーパーの芯の形を変えてインクや絵具を付けてみたり、身近な道具で表現することもできます。工作的面白さ、素材選び、偶然性に任せた作品作りが楽しめます。

バチック

バチック

バチックは「はじき絵」とも呼ばれる技法です。キャンバスなど支持体の上にクレヨンやロウで自由に絵や線を描きます。その後に上から絵具を多めの水で溶き、支持体の上に塗っていきます。ロウの部分は水分を弾くので、独特な表現を楽しむことができます。

アートは誰でも楽しめる

今回紹介したこれらの技法は、経験を問わず、誰もが自分らしさを表現することができます。やってみたいけれど何を用意すればよいかわからない、本格的に学びたいかたは、アート専門の教室やワークショップを探してみてはいかがでしょうか?イニシャルギャラリーではアート専門のおすすめワークショップ情報を掲載しています。ぜひ体験したいアートを探してみてください。

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