
「太陽の塔」や「明日の神話」などで知られる岡本太郎は、日本を代表する芸術家であり、神奈川県川崎市の出身です。川崎市にある岡本太郎美術館は作品や資料だけでなく、グッズやカフェなど岡本太郎の世界観をまるごと楽しめる場所です。今回はスタッフが実際に美術館を訪れて感じた魅力をレポートします。お一人でも家族でも幅広い年代の方が楽しめるスポットですので、訪問前の参考にしてみてください。
- 目次
川崎市岡本太郎美術館とは?
岡本太郎美術館は芸術家・岡本太郎の作品や思想を深く知ることができる特別な場所です。1999年に川崎市生田緑地内に開館し、岡本太郎が川崎市に寄贈した約1779点の作品が所蔵されています。

岡本太郎は1911年、現在の神奈川県川崎市高津区二子で生まれました。この地は彼の母・岡本かの子の実家があった場所でもあります。そのため川崎市は岡本太郎にとって特別な意味を持つ場所だったと言えます。
彼の死後、川崎市に寄贈された作品を基に設立されました。美術館内には常設展示室と企画展示室があり、常設展示室では岡本太郎の代表作や彼の芸術活動の軌跡を体験できるよう工夫されています。
作品と施設の魅力を紹介
美術館外の施設と作品
■生田緑地


美術館が位置する生田緑地は自然豊かな公園で、散策やピクニックを満喫するのに最適な場所です。緑地内にはプラネタリウムが楽しめる「かわさき宙と緑の科学館」や、ドラえもんなど有名なキャラクターに会える「藤子・F・不二雄ミュージアム」などの施設もあり、家族連れや観光客に人気のスポットです。岡本太郎美術館を訪れる際の周辺観光としても最適な場所です。
■母の塔

「母の塔」は、岡本太郎が1971年に原型を制作した作品を基に、1999年の美術館開館に合わせて建設されました。この塔は、岡本太郎の母であり文学者でもあった岡本かの子への敬意を込めて制作されており、彼女の生誕地である川崎市に深く根ざした作品です。
制作には特殊な「ジャッキアップ工法」が採用され、塔の先端から順に押し上げながら完成させるというユニークな手法が用いられました。また、外装には「タローホワイト」と呼ばれる真珠色のクラッシュタイルが使用され、時間や季節によって微妙に変化する光の反射が塔に生命感を与えています。「母の塔」は、生田緑地の自然環境に溶け込み、季節ごとの移ろいを背景にその美しさを堪能できます。
■樹霊Ⅰ

池の中でどうしても目に入ってしまう角のあるブロンズ像。作品名は<樹霊Ⅰ>、高さは2m以上とどこか異質な存在感に惹かれます。<樹霊Ⅰ>は1970年に制作された彫刻作品です。FRP(繊維強化プラスチック)と石膏を使用して作られており、自然と生命の力強さを表現しています。1970年の大阪万博で「太陽の塔」の地下展示エリアに設置され、世界各地の仮面や神像とともに展示されました。このエリアは、岡本太郎が人類の根源的な生命力をテーマに構築した空間であり、<樹霊Ⅰ>はその中心的な役割を果たしていました。
美術館内の施設と作品
■太陽の塔のレリーフ

常設展示室の入り口では、岡本太郎の代表作「太陽の塔」の顔のレリーフが来館者を出迎えます。このレリーフは、1970年の大阪万博で発表された「太陽の塔」の象徴的な要素を切り取ったもので、訪れる人々に強いインパクトを与えます。
■多彩な作品群


常設展示室では「太陽の塔」以外にも岡本太郎の多岐にわたる作品が展示されています。絵画や彫刻だけでなく、家具や日用品のデザイン作品も含まれており、彼の創造性の幅広さを実感できます。これらの作品を通じて、岡本太郎が持つ「芸術は爆発だ」という理念を深く味わえます。
■体験展示の工夫

岡本太郎美術館の常設展示室は、従来の美術館展示の概念を超えた「体験型展示空間」として設計されています。訪問者が作品に触れるような感覚で鑑賞できるよう、照明や音響、空間デザインに細やかな配慮がされています。これにより、岡本太郎の作品が持つエネルギーやメッセージを、より直感的に受け取れる空間となっています。
■ミュージアムショップ
ショップでは、岡本太郎の作品をモチーフにしたアクセサリー、生活雑貨、文具、書籍など、多彩な商品が販売されています。
ミュージアムショップは美術館の観覧券がなくても利用可能で、営業時間は午前9時30分から午後5時までです。美術館休館日に準じて休業するため、訪問前に公式サイトで営業状況を確認することをおすすめします。
遠方の方や訪問が難しい方のために、一部の商品は通販でも購入可能です。公式サイトから図録やオリジナルグッズを注文できるため、自宅でも岡本太郎の作品を味わえる機会があります。

■カフェテリアTARO
カフェテリアTAROは生田緑地の林を抜けた先に位置し、緑豊かな景色を楽しみながら過ごせる場所です。カフェの内装は岡本太郎の芸術作品をイメージしたデザインが施されており、訪れるだけで刺激を与えてくれる空間です。友人や家族との会話を楽しむのはもちろん、一人でゆっくりと過ごすのにも最適な空間です。テラス席も用意されており、晴れた日には外での食事が特におすすめです。

カフェではコーヒーや紅茶、ココアなどの定番ドリンクに加え、地元の素材を活かしたスイーツも充実しています。特に「TAROブレンドコーヒー」は深い味わいと香りが特徴で、多くの来館者に愛されています。ケーキやパフェなどのデザートも豊富で、甘いもの好きにはたまらないラインナップです。
美術館の観覧券がなくても利用できるため、地元の方や散策中の観光客にも気軽に立ち寄れるスポットです。営業時間は午前10時から午後5時30分(冬季は午後5時まで)で、美術館の休館日に準じて休業します。
岡本太郎美術館での楽しみ方

■イベントなど最新情報をチェック
岡本太郎美術館では、定期的に企画展やワークショップが開催され、訪れるたびに新しい発見があります。美術館では、展示内容を詳しく解説するギャラリーツアーが行われています。小さなお子さんとその家族を対象とした「はいはい&よちよち美術館ツアー」です。このツアーでは、3か月から3歳までの子どもたちが親とともに岡本太郎の作品に触れ、楽しめる内容になっています。年齢や興味に応じたさまざまなワークショップが開催されていて、岡本太郎美術館を訪れる際の楽しみがさらに広がります。
■写真撮影のポイント
美術館内外には写真撮影可能なエリアがいくつかあります。「母の塔」や屋外展示エリアは、四季折々の自然とともに撮影するのがおすすめです。特に朝や夕方の柔らかい光を活用すると、作品の魅力が引き立ちます。
まとめ
岡本太郎美術館は、「芸術は爆発だ」という岡本太郎の理念を体感できる特別な空間で、生田緑地の豊かな自然と調和したロケーションが魅力です。常設展示室での代表作鑑賞やミュージアムショップでの限定グッズ購入、カフェテリアTAROでの特別メニューの楽しみなど、多彩な体験ができます。また、赤ちゃん連れや車椅子利用者への配慮が行き届いており、訪れるすべての人が快適に過ごせる環境が整っています。ギャラリーツアーやワークショップを通じて芸術への理解を深めたり、「母の塔」や写真撮影ポイントで思い出を残したりと、岡本太郎の世界を心ゆくまで満喫できます。ぜひ一度訪れて、その魅力を直に感じてみてください。
川崎市岡本太郎美術館
開館時間:9:30~17:00(入館16:30)
住所:〒214-0032 川崎市多摩区枡形7-1-5 生田緑地内
休館日:月曜日、祝日の翌日、年末年始など臨時休館日あり
https://www.taromuseum.jp/
※2024年3月時点のレポートとなります。最新情報は各公式ホームページからご確認ください。
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