絵画の「支持体」とは?支持体の種類と飾り方

アートを学ぶ

2024月03月28日

支持体とは、絵画やアート作品を制作する際に使用される基盤や素材のことを指します。さまざまな支持体の種類や特性を知ることで、自宅やオフィスの空間をより美しく、個性的に飾るヒントが見つかるかもしれません。絵画を購入する際の参考材料や、飾り方に迷っている方の参考になれば嬉しいです。

支持体の種類

キャンバス

特性
キャンバスは柔軟性があり絵具を塗る際にしなやかで取り扱いやすい素材です。一般的にはリネンやコットンなどの天然繊維が使用されます。軽量で持ち運びや保管が簡単なことから、アーティストにとって便利な支持体です。


利点
フレームの周囲にキャンバスを引っ張りしっかりと固定することで、絵画全体が安定し美しい仕上がりを実現します。またキャンバスの表面の微細な繊維が、絵具の色や質感をより良く引き立てる効果もあります。

注意点
キャンバスが十分に張られていないと、たるんで絵画全体に歪みが生じる可能性があります。また、湿度や温度の変化によってキャンバスが収縮したり伸びたりすることがあります。絵画の保管や展示の際には、湿度と温度に注意し、キャンバスやフレームの状態を定期的に確認しましょう。

パネル

 idogaeru
Artist idogaeru

特性
パネルは一般的に、木材や木材製品などの堅牢な素材でできています。変形しにくく、絵画の安定性を高めることができます。パネルはキャンバスよりも平らな表面を持ち、描画がしやすい特性があります。


利点
パネルは丈夫で変形しにくい素材でできています。絵を描く際には安定感があり、絵具が塗られてもパネルが曲がったり歪んだりすることが少ない素材です。これによって、絵画の制作がより安定して行えます。

注意点
パネルは木材など比較的重い素材で作られています。そのため、特に大きなサイズのパネル作品を飾る場合は、壁掛け具やフックをしっかりと取り付ける必要があります。また、パネルの保管や移動時には、怪我をしないように安全に取り扱うことを心がけましょう。

mitsu
Artist mitsu

特性
紙は薄くて軽量であり扱いやすい特徴があります。これにより、絵画制作や描画の際に柔軟性があり、自由度の高い表現が可能です。紙の表面は絵具や色料を良く吸収し色彩が美しく映えます。特に水彩やパステルなどの柔らかいメディアを使用した作品は、紙の質感と相まって色彩の豊かさが際立ちます。


利点
紙の種類によってテクスチャや質感が異なり、絵画作品に深みや立体感を与えるのに役立ちます。軽量で取り扱いやすく柔軟性があるので、アーティストが自由な表現を追求しやすい支持体です。

注意点
紙の注意点としては、湿気や水分に弱いことが挙げられます。特に水彩画やパステル画などの水性絵具を使用する場合、紙が湿気を吸収すると変形したり、色が滲んだりすることがあります。湿気の多い環境や水のかかる場所から遠ざけて飾りましょう。

支持体ごとの飾り方

絵画を額装することによって、湿気や光といった物理的なダメージから守るだけではなく、作品を美しく装飾し引き立てる役割もあります。作品の雰囲気や展示空間に合わせて、最適な飾り方を見つけましょう。

キャンバスの場合

松原 修平
Artist 松原 修平

キャンバスは通常木製の枠に張られています。側面まで描かれた作品もあるので、キャンバスのまま飾るのもよいですが、額にいれることによって作品の魅力を引き立てることもできます。木製の額縁や金属製の額縁、プラスチック製の額縁など、さまざまな素材があります。キャンバスが額縁からはみ出さないように額装しましょう。

パネルの場合

パネルはキャンバスよりも頑丈なためそのまま壁に掛けることが一般的ですが、作品を保護するために特殊なガラスやアクリルが必要な場合や、作品を他の装飾品やインテリアと調和させるために額装される場合もあります。

紙の場合

紙の場合
Artist hanako

紙の作品を直接壁に貼り付ける場合もありますが、湿気や光にさらされることを防ぐため、額縁を使用することをおすすめします。紫外線フィルター付きのガラスやアクリルは、色あせや劣化を防ぐことができます。額縁の中に配置される作品の周囲に取り付けられるマットを使用すれば、視覚的な引き立て役としても機能します。

作品の特性を知ると楽しい!

支持体によって作品の仕上がりや飾り方も変わってきます。
イニシャルギャラリーのオンラインショップでは、アーティスト本人が出品している作品を購入することができます。作品情報で額装の有無を確認することができ、額装の相談も可能なので、お気軽に問い合わせください。

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